うさがにっき

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読書感想_人工知能は人間を超えるか

人工知能は人間を超えるか

概要

  • 近年メディアを騒がせている人工知能について「本当にすごいこと」か「実はそんなにすごくないこと」を判断するために、人工知能の研究の歴史を読み解く

人工知能とは何か

  • この本における人工知能は「人のように考えるコンピュータ」
    • この定義にのっとるコンピュータはまだ完成していない
    • 専門家における定義は専門家によって異なる
  • 人間の脳の活動は神経細胞を使った電気信号のやり取りなんだから、電気回路で再現できるというのが本書の基本的な考え方
  • 世間で言われている人工知能は以下の4レベルに分けることができる
    • レベル1:単純な制御プログラム
    • レベル2:古典的な人工知能
      ふるまいのパターンが極めて多彩なもの
    • レベル3:機械学習を取り入れたもの
      推論の仕組みがデータをもとに学習されているもの、機械学習アルゴリズムの一種でありサンプルとなるデータをもとに、る0るや知識を自ら学習するもの
    • レベル4:ディープラーニングを取り入れたもの
      機械学習をする際の特徴量をコンピュータ自身で学習するもの

「推論」と「検索」の時代

  • ここから人工知能の歴史の話、人工知能はこれまでブームと冬の時代を繰り返してきた
  • ブームをまとめると以下の感じ
  • 「推論・探索」で探索木で迷路を解く、ハノイの塔などの問題が一見高速で解決できることからAIへの期待が高まった
  • 将棋、チェスなど限られた場所では活躍したが現実の問題は非常に複雑でありいわゆる「トイ・プログラム」しか解けないのではないか??という失望感が広がりいったんブーム終焉

Microsoft AzureのCognativeって推察のことだったんだ

「知識」を入れると賢くなる

  • 非常に複雑なら、それに対応するだけのデータ(知識)をコンピュータに事前に入れておけばいいんじゃないか?という考え
  • 現実すべては不可能だが専門分野の知識を入れて利用する「エキスパートシステム」の利用が期待された
  • 分野にもよるが、やはり必要になる情報の量が膨大、エキスパートシステムとなると情報を取得することにもコストがかかった
  • フレーム問題(あるタスクを実行するのに「関係のある知識だけを取り出して使う」)、シンボルグラウンディング問題(シンボルに対して意味を自分自身で紐づけることができない)
  • これらの問題からやはり人工知能無理じゃないか?となり再びブーム終焉

二回目のブームが終わるとさすがに心折れそうだなって思った

機械学習」の静かな広がり

  • 「知識」をいれる「学習」を「分ける(そのデータがある条件に対してイエスかノーか?)」ことの精度を上げていくこととして捉えた場合、コンピュータが大量のデータを処理しながら、この分け方を自動的に収集するのが「機械学習
  • いったん分け方が定義されればコンピュータはかなり精度高く「知識」を使える
  • この分け方がいくつかあるが人間の脳を模した方法が「ニューラルネットワーク
  • ニューラルネットワークは非常に優秀だが、データを分ける際の閾値的なもの、「特徴量」が必要になる
  • 「世界からどの特徴に注目して情報を取り出すべきか」をコンピュータ自身が決定できないことが人工知能への大きな壁だった

ニューラルネットワークについてはゼロからわかるDeepLearning(参考書籍にリンクあり)がよかった

静寂を破る「ディープラーニング

  • データをもとに、コンピュータ自身が特徴量を自らつくりだせる
  • ディープラーニングの考え方自体は昔からあったが、最近になって適切な使い方が見えてきた
  • ディープラーニングがすべてに利用できるわけではないが、これは人工知能の課題であった「世界からどの特徴に注目して情報を取り出すべきか」に対する一つの可能性を提示した

本章に対する作者の並々ならぬ思いが見えてきて非常に読み応えのある章

人工知能は人間を超えるか

  • 筆者が考えるこれからのディープラーニングから発生する流れ
    • 画像特徴の抽象化ができるAI
    • マルチモーダルな抽象化ができるよAI
    • 行動と結果の抽象化ができるAI
    • 行動を通じた特徴量を獲得できるAI
    • 言語理解・自動翻訳ができるAI
    • 知識獲得ができるAI
  • この流れで進めばコンピュータが今人間が持っている創造性などを持つことも可能だろう

最近Googleから発表された学習モデルを自ら作り出すロジックは大きな一歩なんじゃ?
http://news.livedoor.com/article/detail/13984245/

変わりゆく世界

  • ディープラーニングの出現によりさまざまなものへのAI利用が考えられる
  • 一般普及には時間がかかるかもしれないが確実に変化は訪れるだろう
  • 仕事の置き換えも起こるだろうが、そこから新たに生まれる職業もある

感想

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